静かなる姫君

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「いやだいやだ、行っちゃダメだあ~!!」 宗介はひとしきり泣いてから、 目に決意の炎を燃やして晋次を見つめた。 「よし!決めた、俺初音様についていって向こうの家に仕えることにする」 「先輩、さすがにそれはマズいです……」 その日の夕食時、晋次はともすれば暴走しかける宗介先輩を止めるのに全ての力を注いでいた。 「沙川、お前も一緒にどうだ?俺と共に一生初音様をお守りしないか?」 晋次の努力も空しく、先輩のテンションは一向に下がらない。 一人で盛り上がる宗介。 「よし!そうとなれば沙川、護衛の旅の道すがら、二人で善後策を話し合う!」 「だからあの、先輩、」 ため息をつく晋次。
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