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刻限はとうに過ぎている。
催促しても一向に堂川の人員は来る気配がない。
青田は決断を迫られていた。
「これ以上待つわけにはいかん。
三名増員して、我らだけで出発する。皆に伝えよ!!」
こうして花嫁護衛隊はかなり予定より遅れて京を発った。
晋次達は隊形を整えて輿を守りつつ夏の山道を進む。
「こりゃ大変だぜ、おい」
宗介が思わず呟いた。
護衛の他に世話役として女中も帯同し、大人数での移動はなかなかはかどらない。
着飾った花嫁初音は時折外を寂しそうに見つめていたが、何も話さず、静かに駕籠に揺られている。
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