静かなる姫君

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「てめェ嫁入り前の初音様に何してんだァァァ! 逢引きか?逢引きなのか!? なんかとりあえずうらやましいだろうがァ!」 「結局うらやましいんかい!」 思わず突っ込んだ晋次。 そのあと二人は夜営の場所に戻って遅めの夕食をとった(小一時間説教)。 その間、向こうはなんだか楽しそうにしていた。 「お主、拙者を愚弄するでござるか!ええいそこに直れ!叩き斬ってくれる!」 「いやちょっと口癖のこといっただけじゃん…… カッカすんなって、ござるさん」 「その『お猿さん』みたいな呼び方やめぬか!」 ……うん。 小十郎さんはもう溶け込んだようだ。
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