愛猫、この地にて眠る

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岩手県某市 10年も前ならば、この辺りはまだ田んぼが豊富にあったド田舎だった。今はあらゆる場所が舗装され、無駄に多いコンビニ、無駄に多い住宅地がひしめき合う、人間以外の生き物達には暮らし辛い環境と成り果てていた。 道路の横断に失敗し、酷い姿と成り果てるタヌキ、キツネ、イヌ、ネコ 正直、オレはそれを見て『可哀想だな』ぐらいにしか思ってなかった.........でも .......甘かったんだ キキキィィイィィィィッ!!ドギャアァァンッ!!!! 今日 車の餌食になったのは オレの..........猫 一真「うぅぐあぁぁあぁあぁぁッ!!ああぁあ゛ぁあ゛あぁッ!!!!」 2日間......オレは冷たくなった愛猫ミリと添い寝し、3日目に自宅の庭に、ミリを丁重に埋葬した 両親を高校の時に亡くしてから、オレの唯一の心の拠り所はミリだけだった......... そのミリを失った今.......... オレは、もはや生きる屍 仕事もろくに手に就かず、暫く休ませてもらうことになり、失意に暮れたオレは、もはやベッドから起き上がる気力さえも失っていた
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