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「ふぁああぁああぁあ~」
まだ正午前だというのに、俺、佐藤薫は大学のキャンパス内で大きなあくびをしていた。
「なんだ薫、また眠れないのか?」
隣にいた友人が心配そうに声をかけてくる。
「寮のベットがあわないんだよ・・・あぁ、実家の布団が恋しい」
遠い田舎から上京して志望校の大学に入り、寮生活を始めて早半年。
幼いころから布団に慣れているせいか、寮にあるベットにどうしても慣れない。
そのせいか、最近薫は不眠症に悩まされていた。
やっと授業にも慣れてきたからそろそろバイトを探す予定だったのに、今は学校に行くだけでも一苦労だ。
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