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〝信治なのね〟
未来の声!
テレパシーのようだ。
「未来か? 今どこに居るんだ!?」
思わず叫んで辺りを見回す。
〝それは、今は言えないの〟
「なんで言えないんだよ?」
〝街の、どこかに……〟
それっきりテレパシーは途絶えたのだが、未来のいる世界に離脱できたことがわかっただけでも嬉しかった。
街を隅々まで歩き回ってみるしかないが、何らかの拍子に肉体へ引き戻されてしまう可能性もある。
その前に捜し出さなくてはならない。
ここからだと十字路から伸びるそれぞれの道の先は、薄暗くてよく見えない。
月明かりや外灯が、ぼんやりと辺りを照らしてくれてはいる。
確か、月が出ているのは東だから、まずはどの方向へ進もう。
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