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「それは、わいや、わい! わいが入ってるクラブの事や!」
大阪弁?………それは別に良いけどテンション高いな……この子。
「えっとお名前は?」
僕がそう聞くと大阪少女は不機嫌そうな顔をする。
「名前? あんたさっきの自己紹介、聴いて無かったん?」
「ごめんなさい………」
名前覚えるの苦手何だよね………。
「まあええは、わいの名前は、灰川詩織ゆうんよ、よろしくやで~!」
「うん、よろしく灰川さん、それで………えっと鍵部って……どんな事をするクラブなの?」
僕がそう聞くと灰川さんは悩む様に腕を組み考える。
「なんて言えば良いんやろな………ピッキング部?」
「待った灰川さん、今犯罪行為と部という言葉が融合した学校には有っては為らない名前が………」
僕が驚き混じりに言うと灰川さんは自分が物凄い事を言った事を自覚したのか、慌てた様に弁解する。
「ちゃうちゃう! そんな犯罪行為や無くてやな………えっと……ほら人間何回かわ鍵って無くしたりするやん?」
確かに鍵を無くすのは人間誰もが通る道だ。
「わいらのクラブはそういった時に呼ばれて鍵を開けるクラブなんよ………例えばロッカーの鍵や家の鍵、その方にも先生らに頼まれて教室の鍵を開ける時だって有るんよ? お陰で鍵部はレベル2やしな! どや!凄いやろ! 解ったか!」
取りあえず犯罪行為スレスレのクラブという事が解った……。
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