淑女のたしなみ。

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さて、加比原のメールを待ってる間に軽くあれこれと説明でもしときますかね。 あたしの名前は杉山麻美。 で、目の前にいるのが友達の加比原麻美。 某福岡県立の高校2年生だ。 今は昼休みで、あたしらが所属してる同好会の部室で昼食を食べ終え、のんびりと寛いでるとこだった。 あたしは読書、加比原はメール。 最初はね、あたしも読書に没頭してたんだけども。 加比原の携帯がえらいハイペースでちゃんちゃか鳴るのよ。 まぁ気が散るっつか気になるっつか、当然視線のひとつも向けたくなるじゃない? そしたら、加比原ってば有り得ないくらいニヨニヨしててさ。 お楽しみの所を邪魔しちゃ悪し、茶々入れたいって衝動を必死に堪えてしばらくは観察してたんだけども、あまりに煩いもとい、幸せそうな顔してやがるから腹立ってもとい、気になって聞いてみたってワケ。
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