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約束通り、海里は病院にやってきた…
久しぶりに見た海里は痩せて、頬がこけていた
『名前考えてくれた?』
『考えてきたよ…永遠子(トワコ)永遠の子でトワコだ』
『谷崎永遠子…すごくいい名前ね。海里…一回目のお帰りなさいしとく…』
『ただいま…でも家に帰るのは待ってくれる?勝手な男だと怒ってくれていい!』
『いつまでも待ってるから』
『今の俺が何を言っても言い訳にしかならない…頭と心が整理できるまで待ってくれるか?』
『はい。帰る時は電話してきて、好きなもの作って待ってるから…それともうネットカフェはやめてね、実家からちゃんと会社に通ってください…それだけ守って、お願い』
『わかった…約束するよ。永遠子、抱いていいか?』
『抱いてあげて、ずっとパパ待ってたんだから』
海里は器用に永遠子を抱いた。私より上手い
『柔らかいな…いい匂いがする…俺と空の子供なんだな』
『小さいのによく泣いて、お乳もよく飲むのよ。海里に似たら背が伸びるかも…』
『でも顔は空に似てる…可愛い女の子になるよ今からドキドキするよ』
なんの壁もなく普通に会話ができた。あの日から海里がいなくなって今日まで、長いお別れだったはずなのに
誰に理解されなくてもいい…今私は幸せだ
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