ある朝突然…

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私はぼんやり縁側に座っていた 『空ちゃん!』声をかけたのは海里の両親だった 私は気持ちを落ち着けて、もう一度話しをした そのうち会社の部長さんも見えて、話し合いになった 『空ちゃん、海里になにか変化とかなかったかい?帰りが遅かったとか、朝帰りがあったとか…』とお義父さんが聞いた 『一日もそんな日なかったです。むしろ、ここに引越してからは飲んで帰ってくることもなくて…』と私は答えた 『あの会社ではどうでしたか?』とお義母さんが部長さんに聞いた 『仕事も業績はよくて、仲間からも信頼されてます。いつも奥さんの自慢して…まさかこんな事する部下ではありません』 『学生時代もなんの問題もなかった子なのに…』とお義母さんは肩を落とした 『警察…いくほうがいいでしょうか?もう少し様子見たほうがいいでしょうか?』と私はみんなに尋ねた 『最悪の事態も考えられる。届けだけは出しておこう。空ちゃん、写真持ってきなさい』とお義父さんは、辛そうに言った 最悪の事態… 私は生唾をゴクリと飲んだ 現実を落ち着いて見れば、それもあるかもしれない… 二階に上がり海里の写真を探す アルバムから一枚剥がして、お義父さんに渡した 『これから行くか…』と私達は腰を上げ、お義父さんの車に乗り込んだ 警察では家出人として届けをだした 私は詳しく事情を話し、最後にきたメールの発信基地を調べてもらえるように頼んでみた 【空、ゴメン】 彼からの最後のメールは沢山の意味を含んでいるに違いない 部長さんは、仕事があるので会社に戻っていった。私は進展があればまた知らせますと言った 家に戻り、私は残っていたスープカレーを、海里の両親にだした そして自分も食べ始めた 『これ…作っておいてって会社いったんです…久しぶりに空のスープカレー食べたいからって…』 『大丈夫よ、空ちゃん。きっと帰ってくるわよ』 『そうだとも、海里は優しい男だ。空ちゃんをほって置くわけがない』 二人は慰めてくれたけど…何か隠してるような気もした…
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