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私と海里が出会ったのは2年前
私が26歳、海里が33歳の時だった
派遣社員だった私は、たまたま海里の会社にいくことになった
同じ職場で、同じ部署…少し人見知りする私を、海里はいつも助けてくれた
半年くらいして付き合うようになって、27歳で結婚した
結婚してわずか1年少しでこんな事件が待ってるなんて…ウエディングドレスの私には予想もつかなかった
『空ちゃん、少し横になってきたら?顔色も悪いし、昨日から寝てないでしょ…』
『はい…それじゃあ…少し』と私はふらつきながら寝室に入った
倒れるようにベットに横たわると、妙な眠気が私を襲った
いろんな夢を見る…結婚するまでの二人、したあとの二人、でも…よく考えたら、私は知り合う以前の海里をあまり知らない
寝汗で私は目が覚めた
持っていたタオルで身体を拭いた
海里の過去…私は殆ど知らないのだ
学生時代の話しはよく聞いていた
でも知り合う前や社会人になってからの彼の過去は全くだ…
お義母さん達はそのことで何か隠してることがあるのでは…
私は下に降りて、お義母さん達にさりげなく、私と知り合う前の海里の事を聞いてみた
だが…何も特別なかったよと言うばかりだ
私は別に海里を疑っているわけではない、浮気とかを…ただ私ではなく、本気で好きな人いたんじゃないかと、女のカンで感じとったのだ
その日は夕方に海里の両親は帰った
私は残り物で炒飯を作り、晩御飯に食べた
庭の桜が少し散りだした夜だった
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