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…―
『あ…雨だ』
ミカが呟く。
「ミカ、傘あるか?」
『ん…無いけど、近いし大丈夫だよ』
「そうか…これ、今日の代金」
『ありがとう…』
「それじゃ、またな!気をつけて帰れよ」
『うん、佐藤さんもね!またねぇ~』
お互い手を振り、扉は閉まった―。
雨の中、傘もささずに歩くミカを男達が振り返る。
「あれ、ミカちゃんじゃね!?」
「本当だ!初めて見たけど…マジ可愛いな」
「そりゃそうだろ。ミカちゃんNo,1だぜ~いつも予約いっぱいだし」
「あんなに可愛いのに何で風俗嬢なんだろ…」
男達は、人ゴミにまぎれるミカの背中を見続けていた。
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