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『15歳じゃ保護者の同意がないと住むところも仕事もなくて…学歴も無いあたし達には体を売るしか生きる術(すべ)が無かった。歳をごまかしてさ…バレてたと思うけどね。知らないオヤジと寝て…金があれば何か変わるかと思ってたんだよね。…そんな生活を4年続けてさ、 20歳になったらアリサと外国で暮らそうかと思ってたんだ。あたしこれでも予約待ちの人気嬢なんだよ?金なら腐るほど持ってた…けどアリサは違ってたみたいで……悪い男に引っ掛かっちゃってさ。貢ぐために働いて…薬に手ぇ出しちゃって…ガリガリに痩せて、男にも捨てられて、店もクビになって…。久しぶりにアリサから電話が来たんだ。そしたらさ…アリサ、《先に逝ってるね》って…あたしと話しながらビルから飛び降りちゃって…』
「美華さん、もう何も言わなくていいですよ」
泣き崩れた美華を総司が抱きしめた。
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