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「近藤さん、美華さん、入りますよ」
荷物を抱えた総司は土方の部屋に入った。
「おっ!総司ご苦労だったな。見てくれ、美華は不思議なものを沢山持っているんだ!」
近藤は目を輝かせながら総司を手招きした。
「うわー…何ですかこれ?」
畳の上に並べられた物を総司はまじまじと見た。
「これはな、[めいくぽーち]って物らしい。化粧道具が入ってるんだ。[はんかち]に[てっしゅ]に[さんぐらす]だ!な?美華!」
美華に教えてもらった言葉を得意気に言った近藤は、サングラスをかけて美華を見た。
「大正解だよ、近藤さん!てか、サングラス超似合ってる~あはは」
総司は自分が外出している間に近藤と美華があまりにも仲良くなっているのを見て唖然としていた。
「総司、美華の着物買ってきたか?」
サングラスを美華に返しながら近藤は総司に聞いた。
「はい!変えも必要かと思って二着買ってきました。だからお釣りはありません。草履は玄関に置いてありますよ」
「……そ、そうか。総司は気が利くな。じゃあ美華は着物に着替えなさい。着替えて総司と昼飯でも食べておいで」
近藤はそう言うと虚ろな目をして部屋を出て行った。
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