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『ありがとう!沖田さんのセンスが良かったんだよ』
「「せんす?」」
総司と永倉は顔を見合わせて首を傾げた。
『センス良いっていうのは…えーと、趣味が良いってこと!』
「「なるほど~」」
センスの意味を知った二人は頷きながら、感心したように美華を見た。
『…これからは言葉遣いも気をつけなきゃならないね。はぁぁ…』
先行きが不安になった美華はため息をついた。
「まあまあ美華さん!少しずつ慣れていけば良いんですからっ…さぁ、ご飯を食べに行きましょう」
「そうだぞ、姉ちゃん。腹が減ってると落ち込むばっかりだからな!ほら、行くぞ!」
落ち込む美華を二人は慰めながら、玄関の方に歩いて行った。
「美華さんはこの草履を履いてください」
総司は真新しい草履を出して美華の前に揃えて置いた。
「姉ちゃん、これは自分で履けるか?」
永倉はしゃがんで、草履の鼻緒を広げながら言った。
『さすがにこれは履けるよ~。ビーサンと同じだし』
「びぃさん…草履は名前を変えて美華さんの時代にもあるんですね」
一人で感心している沖田をよそに、美華は草履を履いた。
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