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「じゃあ後で僕が字を教えてあげますよ!」
注文を終えた総司が二人の会話に混ざった。
『本当、何から何までごめんね』
「気にしないでくださいよ~」
「そうだぞ、美華。何でも聞けよな!何なら俺が明日から着物を着せてやるぞ?」
俯く美華を慰める総司を見て、永倉は豪快に笑いながら言った。
『……。』
「……。」
美華と総司は揃って冷たい視線を永倉に投げた。
「じょっ…冗談だよ!何だよ、総司までよ~!!お前さっき美華の裸見ただろ!?」
『沖田さんはいいのー!あたしが頼んだんだし、それに沖田さんは永倉さんとは違うもーん!』
「何で総司は良くて、俺は駄目なんだ!?総司だって島原行くんだぞ!!」
永倉の言葉を聞いた美華は驚いて総司を見た。
『沖田さんも…島原に行くの?』
美華は泣きそうな顔で総司に言った。
「えっ!?いや、僕は近藤さんと土方さんに無理矢理連れて行かれて…」
「おーっと!嘘はいけねぇぞ総司。お前…」
「あーーっっ!!ほら美華さん、永倉さん!お蕎麦が来ましたよ!!伸びないうちに頂きましょう!はい、いただきますっ!!」
永倉の話を遮って、総司は蕎麦を食べはじめた。
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