14/24
前へ
/76ページ
次へ
「いただきまーす」 『…いただきます』 永倉はニヤニヤと笑いながら、美華は総司を冷たい目で見ながら食べはじめた。 (美味しい…誰かとご飯食べるなんて久しぶりだな~アリサも見かけによらずお蕎麦好きだったんだよね…) 「美華さん、何か面白いことがありましたか?」 食べながら微笑む美華を見て、総司は聞いた。 『え?うぅん、誰かと一緒にご飯食べるの久しぶりだなって思って。それに、お蕎麦ってアリサの好きな食べ物だったな~って思い出してたんだ。アリサって派手な外見なのに頭が良くてね…あたしがこんなにあなた達のこと詳しいのも、アリサが教えてくれたおかげなんだ』 少しだけ悲しそうに、だけど懐かしそうに美華は話した。 「そうなんですか。アリサさんも誰かのふぁんってやつなんですか?」 蕎麦を啜りながら総司は聞いた。 『アリサは断トツ土方さんだね。涼しげな視線が好きとか言ってたけど…あたしには理解できないな』 「姉ちゃん!俺のことは!?俺は人気か!?」 食べ終わった永倉が身を乗り出して聞いてきた。 『永倉さんはあんまり…で、でも!すごい長生きしたんだよ!!確か70歳以上まで生きて、孫もいるんだよ』 後半に力を込めて美華は永倉に言った。
/76ページ

最初のコメントを投稿しよう!

454人が本棚に入れています
本棚に追加