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「いただきまーす」
『…いただきます』
永倉はニヤニヤと笑いながら、美華は総司を冷たい目で見ながら食べはじめた。
(美味しい…誰かとご飯食べるなんて久しぶりだな~アリサも見かけによらずお蕎麦好きだったんだよね…)
「美華さん、何か面白いことがありましたか?」
食べながら微笑む美華を見て、総司は聞いた。
『え?うぅん、誰かと一緒にご飯食べるの久しぶりだなって思って。それに、お蕎麦ってアリサの好きな食べ物だったな~って思い出してたんだ。アリサって派手な外見なのに頭が良くてね…あたしがこんなにあなた達のこと詳しいのも、アリサが教えてくれたおかげなんだ』
少しだけ悲しそうに、だけど懐かしそうに美華は話した。
「そうなんですか。アリサさんも誰かのふぁんってやつなんですか?」
蕎麦を啜りながら総司は聞いた。
『アリサは断トツ土方さんだね。涼しげな視線が好きとか言ってたけど…あたしには理解できないな』
「姉ちゃん!俺のことは!?俺は人気か!?」
食べ終わった永倉が身を乗り出して聞いてきた。
『永倉さんはあんまり…で、でも!すごい長生きしたんだよ!!確か70歳以上まで生きて、孫もいるんだよ』
後半に力を込めて美華は永倉に言った。
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