454人が本棚に入れています
本棚に追加
『ねぇ、外で何があったの?』
言い合いを続けている総司と永倉に美華は聞いた。
「あぁ…どうやら女子の肩が男にぶつかったみたいだな。そんなことくらいで刀を抜きやがったから、この新八様がちょっと懲らしめてやっただけだ」
『…殺したの?』
自慢げに話した永倉に美華は聞いた。
「美華さん、そんな顔しないでください。いくら僕等が壬生狼と言われてるからって、このくらいの事で殺したりはしませんよ」
総司が美華に言った。
「…姉ちゃんのいた時代はこんなに物騒じゃない、平和な時代なのか?」
俯いていた顔を上げた美華に永倉は聞いた。
『多分…あんまり変わらないと思う。殺人事件とか毎日あるし、世界には戦争だってあるから…けど、あたしのいた日本は人前で堂々と殺人はしないから、死体とか見たこと無いんだよね』
「そうか…じゃあ姉ちゃんには酷な時代だな」
永倉は頭を掻きながら気まずそうに言った。
「大丈夫ですよ、美華さんは僕が守りますから!任せてください!!僕、強いですし」
真面目な顔で言った総司を見て、美華は笑った。
『ありがとう、沖田さん。沖田さんがあたしのいた時代にいたら、間違いなくNO,1ホストだよ』
「「…?」」
首を傾げる総司と永倉を見て、美華は笑顔でお茶を啜った。
最初のコメントを投稿しよう!