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総司と美華が部屋を後にすると、近藤と山南は土方に体を向けて頭を下げた。 「歳…いらぬ誤解をして済まなかった!美華のことを考えてのことだったとは…」 「土方君、私も謝らねばならない…済まない」 土方は二人を見ることができずに目を閉じた。 「…ったく、あいつ勘が良すぎるんだよっ」 近藤と山南は顔を見合わせて苦笑いした。 ー… 『ねぇ、沖田さん、勝手に土方さんの言葉に従っちゃったけど…沖田さんやっぱり嫌だよね。あたしと同じ部屋なんて…みんなに何か言われちゃうだろうし…』 無言で歩く総司の背中に、美華は話し掛けた。 (…美華さんと同室…土方さんほどじゃないにしろ、僕だって男なのに…毎日同じ部屋で寝るだなんて拷問だっ!!!) 美華が話し掛けているのにも気付かず、総司は悶々と考え込んでいる。 『沖田さん…そんなに嫌なら、あたし今から土方さんに言ってきますね!』 反応の無い総司に、余程自分と同室は嫌なのだろうと思った美華は土方の部屋に向かおうと踵(きびす)を返した。 「えっ!?ちょ、待って美華さん!大丈夫大丈夫、嫌じゃないですよっ!むしろ僕以外の人と同室な方が嫌です!…あっ!!」 咄嗟に出た言葉に総司は手で口を覆った。
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