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( 家族殺傷未遂事件 )
被害者は当時28歳の女性と、当時6歳の加害者と被害者の子供である。
加害者の男性は当時29歳。
男性は以前から女性や子供に暴力をふるっていた。
原因は女性の浮気疑惑だと思われる。
絶世の美女ともうたわれていた女性は、男性からの異常までの束縛に耐えきれず、同じ職場の同僚(男)に相談をする。
そこを男性が目撃し、浮気と勘違いしたのだろう。
そこから男性の暴力が始まり、それは次第にエスカレートしていった。
そんなある日、そんな暴力に耐えきれなかった女性が男性に離婚を申し出る。
しかし、それが事件の火種となる。
無言で台所に向かった男性は、普段使っていた刃渡り20センチほどの包丁を右手に持ち、女性の元へと歩み寄る。
近くの物を投げつけ、必死に抵抗をした女性だが、男性は女性の右わき腹をひとつき。
幸いにもそれは急所には届かない浅いものだった。
その後、殴る蹴るの暴行を加え、女性は意識を失ってしまう。
その後の詳細は不明。
前記は女性の発言を元に構成された文章である。
後日、男性にもその詳細を調査したが、男性はすでに正気の沙汰ではなく、幸せという言葉を連呼していた。
だが、時折発せられていた"化け物"という言葉の意味は、未だに解明されてはいない。
事件現場であるマンションの窓ガラスは原形をとどめないほどに割れており、家具もひび割れやひっかき傷のような物があった。
事件後発見された6歳の少女には目立った外傷はなく、男性には無数の切り傷を確認。
女性の発言によれば、少女は二人の目の届く範囲にいたといっていた。
なぜ男性が少女を刺さなかったかは不明であり、なぜ男性が無数の切り傷を負っていたのかも不明のままで_
「東条、何してる?」
「レポートっすよ、レポート」
「あー、この事件か。俺たち新聞記者の間でも有名な事件だよ」
「・・・」
「気味が悪いってな」
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