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教室の中のカーテンで区切られた小さな準備スペースに追いやられた私。
「はい、これに着替えてね」
手渡されたのは白と黒を基調としたふりふりのメイド服。
胸元には赤いリボンがつけられていて、ご丁寧に頭に着けるカチューシャのようなものまでついている。
『やっやだ!!真弓が着てよ!』
「私は会計とかいろんな役回りをまとめないといけないから、メイドはやれないの」
『うっ、ひっ卑怯!』
首を横に思いっきり振り、必死に真弓に抵抗をするが、彼女はどうやら私を帰す気はさらさらないらしい。
彼女はまとめ役だからと言ってメイド服を着ないつもりのようだが、私なんかより真弓が着た方がよっぽど似合うと思う。
「どうしたのー?」
あまりにも私の声が大きかったのか、メイドとして接客をしていたクラスの女の子が数人が、準備スペースの中へと入ってきた。
「まこがね、メイド服着てくれなくて・・・手伝ってくれる?」
「うん、いいよー」
『やっ、やだってば!!絶対に着ないっ!!』
あわててその場から逃げ出そうとしたのだが、真弓に先回りされてしまい逃げようにも逃げられなかった。
終いには手首をほかの女子達に押さえられ、私は無理矢理メイド服に着替えさせられたのだった。
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