宙に浮いた関係

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お酒も入り、4人ハイテンションで盛り上がっていた。 この時、他人から見た綾と久史は間違いなく、ごく普通の『恋人同士』に見えていただろう。 二人は肩を寄せ合い座っている。 料理をつまむ綾は 「ん~っ、コレ美味しいよ~っ💕」 と久史の口へ運ぶ。 「うん、うまいっ😁」 久史は、そんな綾に何の抵抗もなかった。 空いたお皿はすぐに片付け、誰かのグラスが空になれば 「おかわりは~?次は何飲む~?」 と聞く。 久史が煙草を手にすれば、すぐに火をつける。 綾には、それが普通だった。 他人から見たら、どう見ても、気のきくマメな『彼女』だ。
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