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車のガラスの冷たさだけで十分に私には寒そうに見えるのだけれど。
ただ、他の人に分かるはずはないんだけれど、それでも何となく自分だけがよそ者と言われているような、そんな感じがしていた。
ただの気にしすぎなのはわかっていたけれど。
車が進むごとに大きな建物の数は減っていき、交通量も少しずつ寂しくなってくる。
とても冷たそうに見える、大きな川の上を白い橋が渡り、それを越えてしまうともうオフィスビルや百貨店はなくなり、いわゆる都心近くのベッドタウンへとその姿を変えていた。
街路樹も葉はなく、代わりにわずかな雪を身に纏っていたけれど、
道行く人達は心なしかそれほど寒そうにも見えなかった。
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