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「真一君、用事があるって行ってたけど、来るのかな...」
私の言葉に、彼女はカウンターに両肘を突いて、敦司君の手つきを覗き込んだ。
「多分、いつものお墓参りだと思うよ? すぐに来るでしょ」
「ふーん」
彼はどうも几帳面な人なのかも知れない。
私なんか、お墓参りなんて年に数回行ければいい方なのに。
よほど素敵なおじいさんか、おばあさんだったのだろう。
そんな人が家族にいるのもうらやましい事だった。
私は真一君を待ちながら、だんだんと香ってくるチョコレートも待ち続けた。
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