74人が本棚に入れています
本棚に追加
/295ページ
指揮棒のような杖を持つ教師が、芝が生い茂る中庭にて、それぞれの背丈程もある魔法杖で生徒達に魔法陣をかせている。
ここはある国の王立士官学校。
今日は生徒達にとって、とても大事な日だった。
召喚魔法で呼び出し、自分の使い魔を決め、そのままランク付けの試験をする。
主従契約を結ぶのは一体のみの為、信頼出来る相棒、もしくは戦力を慎重に選ばなければならない。
召喚のやり直しは効くが、何度試しても、スライム程度のモンスターしか現れなかったら、目も当てられない。
更に、一見強そうなモンスターでも、スライムと戦闘能力が変わらないザコモンスター等が現れたりする人もいたりする。
この場合は神様の悪戯としか言い様がない。
しかし、考えようによっては個人としての能力値の平均を使い魔で補正しているとも言えるだろう。
そういう風に考えると、使い魔が弱くても、将来は大魔法使い等になれる素質がある。
勿論、強い使い魔と契約した方が、早めに大魔法使いになれる。
この士官学校が、魔法使いを育成する学舎ならの話しではあるが、残念ながら軍部の学校だ。
魔法だけではなく、剣術から格闘技、重火器や様々な乗り物を乗りこなすスキルを習得しながら、模擬戦での戦略の立て方を学んで行く。
最初のコメントを投稿しよう!