12、『呪い狂想曲』

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「で、なんだよ?」 俺がそう言うと、未来が甘えるように上目遣いになった。 やっぱりか。 「桃城くん。今日の放課後ヒマかなぁ?」 あーあ。 今日という日は禁欲的に過ごせると思ったのに。 結構最近に未来とヤったような気がするけど…。 仕方ない。 また乗ってやるか。 あ…。 そういや、放課後は……。 「悪りぃ。今日の放課後は予定あるんだわ。」 危ない危ない…。 今日の放課後に3年の桜木飛鳥と接触を試みるんだった。 何故か俺が桜木担当になってしまい……それで仕方なく。 「え……予定あるの?」 「まぁ、大したことじゃないんだけど。」 未来があからさまにムスッとした表情をみせる。 「なんの予定?」 「ちょっとした用事だよ。」 「用事って何?何かあるの?」 なんだ? 妙に食いついてくる。 いつもだったら、他のコに盗られた~、と冗談半分で笑うところなのに。 今日の未来、何か変じゃないか?
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