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主人公ダイダロスは「タニャーナ」一族の中でも最も文才に優れ、詩文を詠いあげることを趣味とし、剛健な肉体美を獲得するに、とてもストイックかつナルシスティックに日々を過ごしていた。
代々一族は王家の秘儀、光霊礼賛、それは闇しか存在しないこの世界において、三年に一度だけ光臨する、光霊様を引き止めるための儀式であるが、それに内密に関与する権利を与えられていた。
光霊様が付与する全能的な霊力がもたらすあらゆる奇跡の恩恵にあずかるものは、不老不死はもちろん、世界を滅ぼすこともできうるのだ。
今、闇の世界に絶望した反逆者、コボロイド家のミナーシャ公爵の唱える、氾メサイア主義にそそのかされた狂信者たちが徒党を組み、その秘儀を奪い取ろうと画策している。
王国の転覆。
それが彼らの狙いであった。
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