二章"鬼"

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時の時空に入った朱雀、ゆっくりゆっくりと過去に降りてゆく・・・・・ 上も下も横も何も無い空間、ただ朱雀は自身の力で移動している。 普通の人ならば、入ったら一生出れないであろう… 朱雀は目を細めて"力"を見ている… 時空の中でも"力"ある存在は分かるのだ。 (今は大正時代…まだ先が長いな) 朱雀はなるべく近い過去は選ばないようにしている、史実が残り過ぎていてやりにくいのだ。 (過去を変えてはいけない) それが時空の監視者たる自分の役目、だから選ぶのは歴史があやふやな1000年前とか2000年前を選ぶ、その方がやりやすいから… (もし、変えてしまったら、自分が正さなければならない、それが掟ー) そんな考えに浸っていると、物凄い勢いで"何か"に引っ張られた!! (…っ何っ!!) 自分の力を持ってしても、引っ張られる力は弱まらない。 (未練?執念か…?? 駄目だ逃げきれん) 時空の裂け目が見えて来た、そして朱雀は時空から放り出された。 ・
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