3章"再会"

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瑠衣は遠くを眺める…夜目はかなり利く。 遥か向こうに歩く男… (リストの人間っ!!) 瑠衣は素早く紙に字を書く。 "長州兵見つけました、少し行って来ます!!" 紙を押し付けて、木から飛んだ!! 「えっ…あっちょっと!!」 総司は慌てて後を追う、自分も足は早いと思っていたが、それ以上に早い、何とか視界に入る程度で追い付いているが、何時見失うか分からない。 その時、急に止まった。 『ドスッ!!』 刀を振るう肉を経つ音が聞こえる。 総司が追い付いた時には、長州兵は心の蔵一突きで息絶えている。 「・・・・・・・」 その姿に茫然としてしまう総司…そこには無表情に刀の血を払い鞘に戻す姿がある…。 そして死体を指差し、此方にも指を一本立てて見せる。 「…一人…と言う事ですか?」 それに頷く瑠衣。 「しかし…良くこんな遠い場所を見えましたね。」 それには、にっこり笑う。 「?????痛っ!!」 不思議と見覚えがある様な仕草に頭が痛くなる。 瑠衣は慌てて総司を掴むそして根付けに触れ力を調節する。 「大丈夫ですよ、何時もの事ですから。」 やんわりと笑い、瑠衣を静止する。 瑠衣は掴んでいた手を離して陣に歩き出す。 「あ~待って下さいよぉ~」 総司は慌てて追いかけ始めた。 あれから二日、残党狩りも一段落付き、近藤達は屯所を目指す、瑠衣も京の街までは一緒に戻って来た。 (やっぱり懐かしい…本当は話したかった…。) しかし今の段階で屯所に行く訳にもいかない。 壬生方面に入る時、瑠衣は紙に文字を書き、筆入れと一緒に総司に託す。 「???」 そして、にっこり笑い、隊から外れ姿を消した…。 「あっ!!」 突然で捕まえる事が出来なかった。 筆入れと紙を見てみると、紙に何か書いてある。 "滝の裏の洞窟で待ってます" そう一言…。 総司はそれを見て驚きが隠せない。 (どうして…あの場所を…私しか知らない筈なのに…?) その紙だけそっと懐に入れて、後は井上に返した。 自分の隠れ家に転移した瑠衣、転移方陣のお陰で簡単に此処に転移出来る。 そして家の中に入った。 中は簡単な炊事場と、囲炉裏付きの土間、その向こうに部屋が一つ、一人で生活するには十分な広さがある。 ・
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