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「例え記憶が戻らなくても私は一生独り身だったと思いますよ、どうも女子には興味が持てない体質みたいですね…。」
「つまり…それって…私は女子じゃ無いって事ですか…↓」
「違いますよ、瑠衣が特別なんです、後にも先にも女子に興味を持ったのは瑠衣だけなんですよ…他は知らない興味が無いです。」
瑠衣の顔を見てにっこり笑う総司。
「それに、こんなとんでもない女子は瑠衣だけですよ…何せ朱雀様だし…。」
「…そ…そこはちょっと…。」
「兎に角、もうこんなのは懲り懲りですよ瑠衣…私の幸せは瑠衣が居ないと駄目なのですからね。」
「うん…私も…現代に帰って総司の事ばかり考えていた…すっかりズレた朱雀様やってる。」
総司の胸に顔を隠して、恥ずかしげに言う。
「ズレたって…クスクス…瑠衣演技で誤魔化してるんでしょう。」
「うっ…↓↓↓」
かなり図星である。
「けど、何時こっちに?」
「向こうに二ヶ月近く、こっちには池田屋の十四日後…。」
「…ひと月半前!?
今までどうしてたんですか?」
「…色々…外宮に居たり、知り合った人の家に居候したり…今は自分の隠れ家作りました。」
「隠れ家ですか?」
「はい、しっかり壬生に。」
「…あの畑の中に隠れる所があるとは思えませんが…↓↓」
「クスクス…行って見ますか?
前に約束しましたよね、総司と一緒に空を飛びたいって。」
「出来るのですか??」
今日は驚きの連続だと思う。
「はい、今回はちゃんと準備しっかりして来ましたから。」
瑠衣は立ち上がり、総司の手を握る。
「絶対手離さないで下さいね」
「…分かりました。」
瑠衣は力を込める…
"ふわっ"
体が浮く…そのまま洞窟の空洞になっている部分から空へ飛び出した!!
満天の星空に下を見れば京の街、不思議な感覚に総司は驚くばかり。
「ほら、御所が見えますよ…派手に大砲撃ち込まれてますね…。」
空から見れば良く分かる大砲の爪痕。
向こうが暗いのは火災があった地域。
「派手にやられましたね…。」
「そうですね…けど総司、人間の復活する力は凄いですよ…京だって何度も火災にあっているのに、また復活している…人間って強いですよ…。」
壬生の方へと進む二人、真下に屯所が見える…それを少し過ぎた丘の下に降り立った。
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