2977人が本棚に入れています
本棚に追加
/1184ページ
「此処って、屯所裏の空き地の向こう側ですよね?」
屯所は目と鼻の先、歩いてすぐの場所になる。
「そうですよ、意外と盲点ですよね♪」
瑠衣は丘の壁の一角に手を翳す、すると隠し扉が開く。
「こっちです…。」
二人は洞窟内に入る、扉は勝手に閉まる様だ。
すると自然に仄かな灯りが点々と灯り、通路がはっきり見える様になる。
「凄い仕掛けですねぇ」
通路を歩きながら感心する総司。
「かなり凝りましたから。」
やるなら徹底的にを実践してしまった…↓↓
通路を抜けると広い場所に出る、その一角に家が立っている。
「此処なら分かりませんねぇ~。」
「クスクス‥でしょう?」
家の中に入る総司と瑠衣、中は至って普通の様である。
「此で一人暮らしですかぁ!?」
一人には十分過ぎる広さがある。
「他に誰が来るんですか?」
「確かに…↓↓↓」
土間を抜けて奥の部屋に入る。其処は瑠衣、入ると勝手に灯りが点る。
総司は隅の文机を見る。
分からない文字で何かびっしり書いてある。
「瑠衣これは?」
「此が今回の目的なんです、前回の後始末…其処にあるのは…此から殺らなければならない人達の一覧ですね。」
分からないながらも、名前くらいは読めるのでパラパラと捲って見る。
それに不思議な事に一枚一枚人の顔が書いてある。
「なんか不思議なのですが?」
「何がです?」
「一枚一枚人が居ます。」
「ん??」
瑠衣は暫く考える。
「あぁ…写真の事ですか…えっと…此方で言ったらホトガラピーでしたっけ??」
「これ全てですかぁ!?」
「はい、時代の相違ですね。」
「では此は向こうから?」
総司はまじまじとリストを眺めている。
「えぇ…文字も向こうのものです、どうも名前だけでは分からないので持って来ました。」
「瑠衣の時代は便利そうですねぇ。」
「…さぁ…」
はっきり言えないので曖昧にぼかす…。
「此は?」
総司は拳銃に目を付ける。
相変わらず変な所で感が働いてくれる…↓↓↓
「え~と…短筒?銃?…その手の類です、ただし向こうの時代のものですから、性能は桁外れです。」
「触っても大丈夫ですか?」
「はい。」
弾倉は入れて無い。
総司は手に持ち面白そうに見ている。
どうやら使い方に気付いたようだ、ちゃんと引き金に手を入れている。
・
最初のコメントを投稿しよう!