3章"再会"

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「前に見たのに似ています。」 「それって一発しか出ないやつですよね…。」 「はい、瑠衣良く知ってますねぇ…。」 そりゃそうだ、宝物庫にも数点ある。 「この時代の最新式で、前に高杉が持っていた銃…あれが一回に六発発射出来ます。」 「あれってそんなに凄いものだったんですか!?」 「えぇ…外からの輸入品です、今総司が持っているのは一回に二十四発発射出来ます、距離もあれの倍ですね。」 「なんか凄いです…。」 「今は銃弾は入っていませんから。」 瑠衣は近くから弾倉を取り出す。 「こっちが弾ですね、その手に握っている下から入れるんです、で…全弾使いきったら、次のと入れ替えれば良いんです。」 弾倉は全部で三つ、つまり一回で七十二発撃てる計算になる…出来るだけ使いたく無いが…。 「瑠衣は使うんですか?」 「出来たら使いたくないです…。」 総司はそっと拳銃を置いた。 「やっぱり此からそういう時代なんでしょうかね…。」 天王山の時、瑠衣が止めてくれなければ確実に誰かに当たってた…。 「時代の流れ…ですね…。」 瑠衣も悲しく言う。 ちょんと座布団に座り、拳銃を眺めている瑠衣…。 「…!! そういえば瑠衣大刀は? 瑠衣があの刀を持ち歩かないのはおかしいですよ!?」 「…それですか…」 本当に総司の感の良さはきつい…↓↓↓ 「あるにはあるんですけどね、今回は刀としては使えないんですよ…。」 瑠衣は耳を触り隠してるピアスを見せる。 「一つは分かりますよね…もう一つが朱桜刀です、前回で懲りましたからね…今回は自然との力のやり取りの媒体として使ってます…だから刀としては使えないんですよ。」 「それで脇差しだけ…。」 「えぇ…気に入った大刀もありませんし…とりあえず此で何とかなってます。」 脇差しと言えど此はかなりの逸品である、使い勝手は良い。 「…だったら私の大刀使いませんか??」 「はぁ!?」 「ほら菊一文字…瑠衣なら扱えるでしょう…。」 「…菊一文字…ですか…。」 「今私は加洲清光の方を使ってますし、丁度良くありません…??」 「総司の刀ですか…理心流を使うなら確かに…かなり癖が付いてる筈ですよね…。」 「えぇ…眠らせて置くのも勿体無いですから、出来たら瑠衣に託したいです。」 ・
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