3章"再会"

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理心流を使えるのは、近藤と井上、総司しか居ない事になっている。 しかし瑠衣も使える、それも実力は総司より上…。 菊一文字を託すなら最適な人物は他に居ない。 「駄目ですか…??」 総司は真剣に瑠衣を見ている。 「…はぁ…分かりました、お預かりします。」 「本当ですね♪♪♪」 「信用無いですね…。」 瑠衣は目を瞑り、何かを探っている… 「……あった…。」 手を伸ばすと菊一文字が姿を現す。 それをしっかり握りしめる瑠衣。 「此で良いですね総司。」 刀を抜き確かめる。 やはり良い刀だと思う…。 「えぇ…菊一文字をお願いしますね…。」 「…はい。」 瑠衣はそっと菊一文字を脇に置いた。 脇差しと共に… 「瑠衣…。」 「はい。」 総司はまだ真剣な表情をしている。 「…組に戻るつもりはありませんか…。」 「それは… …封印している方の解封はします…局長・副長・山南さん・斎藤さん・左乃・平助・新八・源さん・山崎さん・島田さん…此で全てです。 後は完全に記憶が消えています、戻る事はありません…。」 「近藤さんや土方さんが入って居るなら戻れるのでは?」 「今回は完全に組に縛られると…やりにくいのです、時には何日も掛かる人間がいますから…。」 総司は暫く考える…。 「食客なんてどうですか…それなら法度にも縛られ無い…屯所を自由に出入り出来る…名目なら朱雀様にでも押し付けて♪」 「…総司…どうしてそう悪巧みなら頭が回るんでしょうね↓」 瑠衣は呆れ顔で総司を見る。 「そりゃやっぱり瑠衣と一緒に居たいですし…ね♪」 腕を引かれ、総司に抱き締められる。 「総司っ!!」 「嫌…ですか…私の癖忘れていませんよね…。」 そうだった…抱き癖…忘れてた…↓↓↓ 「瑠衣の温もりが良いんです…他は知らない…。」 「総司…私も総司の温もりが一番安心します…すっかり警戒心を忘れるくらいに…。」 総司は更に強く抱き締めて来る… 「そういえば良くぐっすり眠ってましたよね。」 「う…うん…////」 「クスッ、顔が赤いですよ。」 「なっ…んっ!!」 顔を上げた瞬間に口付けされる… 「んっ…総…司…んんっ…」 思いをぶつけるかの様に激しく求める唇… ・
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