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総司を隠れ家に残し、転移方陣で外宮を目指す。
時は昼過ぎ、当代様も開いている時間だろう。
何時もの如く隠し通路から直接奥宮に入る瑠衣。
そろそろ奥宮の全体が把握出来るまで歩いた。
一応気配を探りつつ当代様の居室に向かう。
"コンッ"
「…橘か…。」
その言葉に、にっこり笑って中に入る瑠衣。
「急にどうした??」
椅子に腰掛け寛ぐ当代様。
「お願いがありまして…。」
「願い??」
「はい、封印を解きます…それで一つ協力して欲しい事が。」
「ほぅ…その気になったか…我に協力とな…どうせ組に戻るのに手を貸せと言うのだろう。」
ニヤリと笑い瑠衣を見る。
「話し早くて助かります…それで・・・・・・・・
夕方近くまで話を煮詰め、訴状を2つ貰う…。
「此で十分です、ありがとう御座いました。」
「いや…何れ戻ると思っておったしな…それと繋ぎにまた焔を付ける、あやつの記憶はそのままだ…好きにするが良い。」
「分かりました、では…。」
瑠衣は外宮を後にし、隠れ家に急ぐ、転移で一気に方陣まで飛ぶ。
「ふぅ…。」
方陣に出た瑠衣、そのまま家の中に入る。
「お帰り、上手くいったのですか?」
総司の言葉に懐から一筆書かれた訴状を2つ見せる。
「一つは朱雀様、もう一つは会津公…前と同じ、けど今度は内容が違う…。」
この短時間で松平様の一筆も貰って来るとは…
驚きと呆れ半分の総司。
「中身は総司が言った様な感じ…組に縛られず、長期で居ない時は出張か特殊任務にする事、扱いは多分向こうが決める。」
「上手くやりましたね…。」
「えぇ」
にっこり笑って総司を見ている。
「では私はそろそろ屯所に戻らなくては…ですが何時全員集められるか分かりません。」
総司の発言に瑠衣は少し考える…。
「…総司…根付け貸して下さい。」
「???」
総司は言われた様に根付けを外し瑠衣に渡す。
瑠衣は自分の歯で指を切り、血を根付けの石に落とす。
石は輝き瑠衣に反応しているようだ。
「封印の中和で大分力が落ちてましたね…
この石は元々私の血で出来ています…ですからお守り…何かあれば私の力を仲介して総司を守る…
それと細工しました…私を呼びたい時は根付けに思って下さい、石と私は繋がっていますから直ぐ気付きます。」
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