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近藤を中心に、土方、山南と座っている。
「勝手に居なくなったのには何も申し開きも御座いません、全ては此処に…。」
瑠衣は懐から二通の訴状を出す…。
それを黙って受け取る近藤、差出人は前回と同じ朱雀様と会津公…。
慎重に中を開け読み始める。
「・・・・・・・・・・・」
近藤、土方、山南の順に中の文を読んでいく…。
その間瑠衣初め、集まった一同は沈黙して、三人の動向を見守っている…。
(此で全てが決まるな…自分の身の振り方も…。)
瑠衣は目を瞑り、時を待つ。
「さて…歳どうする?」
近藤の言葉に瑠衣は目を開ける…。
「どうするって言われてもな…橘に関する記録は一切残ってねぇ…俺達でさえ忘れてたぐらいだ…。」
「…まさか朱雀様が全てに関わっていましたとは…。」
山南も思案顔…。
「私は朱雀様と会津公の意見で良いと思う。」
近藤が文を見ながら土方、山南に言う。
「まぁな…記録に残って無いって事は居なかったで処理出来る…それに橘の能力放り出すのは勿体無ねぇ…。」
「どうせ食客なら何名かいますしね~。」
近藤達は顔を見合わせ頷き瑠衣を見る。
「橘君、内容は良く分かった、それに今度は朱雀様の命であちこち潜入しなくてはならないのだろう…それは仕方が無い、元々君は朱雀様からの預かりだからね…。」
「・・・・・はい。」
瑠衣は素直に頷く。
「て事でな、一応隊士では無く食客扱い、居ない時は特殊任務って言って誤魔化してやらぁ…序でに役職も前と同じにやって貰う…此奴の歯止めは必要だしな…。」
土方は顎で総司を差す。
「役職…ですか?」
「あぁ…一番隊副隊長、相変わらず幹部級の好待遇だ。」
「良いんですか自分は…」
「記録が無ぇんだ、処罰の仕様がねぇだろ…それに俺達以外は一切覚えて無いんだろ…、だったら問題ねぇよなお前ら。」
「俺は構わん」
斎藤ー
「ですよねぇ」
総司ー
「わしは橘ちゃんなら大歓迎だよ。」
井上ー
「瑠衣~おかえりぃ~」
平助ー
「まっしゃぁねえな」
原田ー
「戦力は必要だからな」
永倉ー
「わいはかまへんで」
山崎ー
「お帰りなさい橘さん」
島田ー
「そういう事です」
山南ー
「またこき使ってやるよ」
土方ー
「また宜しく橘君」
近藤ー
「…ありかとう御座います。」瑠衣ー
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