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"タンッ"
"タンッ"
総司が三段突きで突っ込んで来るのに気が付き、此方も三段突きで突っ込む!!
「なっ!?」
土方も焦り、止めようとするが、時既に遅し…。
お互いの三段突きが交錯する!!
『ヒュンッ‥ヒュンッ‥ヒュンッ‥ヒュンッ‥ドスッ‥ドスッ‥』
瑠衣は総司の三段突きを綺麗に交わし、逆に総司に三段突きを入れる、一つ目は交わされたが、二段・三段と胸と肩に入る…わざと場所をずらし、連撃した…。
「う"っ・・・・・」
"バタンッ!!"
総司はそのまま気を失い倒れる。
(はぁ…ごめん…↓↓)
多少後ろめたさが残る…。
「い…一本!!
勝者橘!!」
土方の声にはっとなり、気絶している総司を見る。
手加減したが、見事に胸と肩に青あざがある…。
「…すみません…やりすぎました…↓↓↓」
「いやいや総司は、これくらいで無いと止まらないからね、瑠衣君、君の勝ちだよ。」
にっこり笑って近藤は話す。
「ありがとう御座います。」
「しかし、しっかり理心流が身に付いているね、序でに免許皆伝もあげるよ。」
「えっ!?」
近藤は瑠衣の頭をぐいぐい撫でる。
「総司を倒したのだから、十分その資格はある、良いね。」
「は…はいっ♪」
にっこり笑って近藤を見る瑠衣。
「良い所悪いんだがな…此奴どうする…↓↓↓」
土方が指差すのは、伸びている総司。
「あ"…↓↓
とりあえず自分が自室に連れて行きますよ…。」
仕方無く、総司を担ぎ上げ、道場を出る瑠衣。
外に居た平隊士も、少し小柄な青年が総司を担ぎ上げ歩く姿には驚きを隠せない。
自室ー
「はぁ…」
あの後本当に総司を此処まで運び、山崎に総司の手当てをしてもらった。
(勿論山崎に、したたかに怒られたが…↓↓)
今はまだ気を失って布団に寝ている総司を軽く団扇で扇ぎ、ぼーっと庭の桜の木を見ている。
夕餉の時に、予定通り、近藤の縁者で食客扱い、それで一番隊副隊長として紹介される。
「戻って来たんだなぁ…新撰組に…またやり直し…それも良いか…。」
瑠衣は団扇片手に、やっと居場所に戻って来たのを改めて実感していた…。
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