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「六式抜刀術 第一式【絶(ゼツ)】えあーば~じょん(ボソッ」
ジンはチャラ男の拳が当たる直前、剣を抜くように右手を振り抜いた。
「がはっ!!」
するとチャラ男は腹に何かがぶつかったように体をくの字に折ながら後ろに吹き飛ぶ。
そのまま女の子と仲間の男の間を通過し、さらに人だかりの間をギリギリで通過して飲食店の壁に大の字で叩きつけられた。
「な!?」
「…………っ!?」
仲間の男は突然の出来事に驚きながらもとりあえず地面に大の字でうつ伏せに倒れているチャラ男に駆け寄ると、抱き起こした。
女の子の方は、最初は何が起きたか分からないという表情をしていたが、地面に倒れているチャラ男に気付くと驚いたようにジンを見ていた。
人だかりのほとんどの人達は女の子と同じような反応をしながらもジンからチャラ男への道をあける。
{主よ。今のは…………?}
マグナは他の人々とは別の意味で驚いていた。
なぜなら………
{えっと、アリネさんの剣技を真似したんだよ}
ジン達と出会うとき、アリネが使っていた技だからだ。
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