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「え、僕?僕はたしかAランクだけど……」
突然自分が話題の中心になったことにジンは戸惑いながら言うと………
「凄い!」
メリルが興奮した様子で食いついてきた。
「ジンさんって“やっぱり”強いんだね!先輩達でもAランクに届かないのに」
「本当に凄いわね………。ジン君、ギルドカード見せてもらってもいいかい?」
「いいよ。はいっ」
メイシスはジンからギルドカードを受け取ると食い入るように見る。メリルもメイシスの隣に移動すると「凄いすごい」と言いながら覗き込む。
「Aランク………ジン……16歳……、16歳なのかい!?」
「うん、そうだよ」
(もちろん嘘だけどね)
余程ジンが16歳だということに驚きなのか、ギルドカードとジンを交互に見比べるメイシス。
ジンとメリルは何故メイシスがそこまで驚くか分からず、首を傾げていた。
「………なんでもないよ。気にしないでおくれ」
メイシスは首を振ると安心させるように2人に笑いかけた。しかしジンからはメイシスがこちらを探るように見ているような感じがしていた。
それからしばらくして~
「ふぁ、ふぁぁぁ~……………ふみゅ……」
メリルの大きな欠伸によって食後の雑談が終了になった。
時刻は深夜。よい子はすでに寝ている時間である。
もちろんメリルはよい子なのでこんな時間まで普段は起きている事はない。それに、家に着いてから今までずっとはしゃいでいたので眠くなるのは仕方がないだろう。
むしろ、よく今まで起きていられた。
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