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豊田「え、えーっと………。今…鈴木の名前が呼ばれなかった…?」
陣内「き、奇遇だな…。オレも聞こえたような気がしたんだが……」
豊田「……ってことは……」
「「「鈴木がドラフト1位!!!!?」」」
ΩΩΩ「な、何だってぇー!?」
叫ぶと同時に鈴木に群がり始めるメンバー達。
そして全員が他人事であるにも関わらず、歓喜に満ち溢れていた。
それとは対照的に、当の本人の鈴木は唖然とした様子だった。
豊田「す、鈴木!!凄いじゃん!!バルカンズに1位でだってよ!!」
陣内「お前って去年も1位指名掛かったんだろ!?やっぱり実力がプロに認められてるんだな!!」
次々と鈴木にへと祝福の言葉が送られていく。
しかし、未だに唖然としている鈴木はほとんどが聞き流していた。
友沢「おい、鈴木…。大丈夫か?さっきからぼけーっとしてるが…」
みずき「ドラフト1位なのよ?もっと喜びなさいよ」
鈴木「あ、あぁ…。そうだな。ドラフト1位でバルカンズに指名されたんだからな…」
みずき「そうよ。おめでとう、鈴木くん」
鈴木「ありがとうな、みずき。みんなも…ありがとう」
鈴木が指名されたことによって、さっきまで張り詰めていた緊張もいつの間にか解けていた。
そしてそれよりも
『もしかすると自分も選ばれるのではないか』
という、希望や期待が増えつつあり、先程よりも食い入る様な目で鈴木以外のメンバーはテレビを見つめていた。
鈴木(津々家バルカンズ……新チーム、新リーグか………やりがいはありそうだな)
そして鈴木も先程よりも気楽な気持ちでテレビを見ることにしたのだった。
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