ドラフト会議~the future my road sign~

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猪狩守(流石は皆木監督…良いところに目をつけている) 猪狩はバルカンズ側の球団の席に腰掛ける年老いた男に視線を移す。 彼、皆木定留(ミナギ サダトメ)監督は来期よりバルカンズを率いる監督である。 監督は初就任のためにどのような采配を振るうかは不明であるが、チームに鈴木が入ることによって戦力が増大することは確実であるだろう。 猪狩守(ただ…内部戦力次第ではどうなるかはわからないかな…) そして猪狩は視線を別の方へと移す。 その先には先程まで話していた松浦が率いるバスターズの球団席だった。 そしてそこに座る松浦は待ちわびていたかの様に猪狩と視線を交わした。 松浦「さて、守…次は我がバスターズの選択順になるんだが……とうとううちの希望する選手を披露する時がきたようだな」 カイザースとバスターズの席は近くにあるためある程度、会話はできた。 こういった場においては不謹慎であるかもしれないが…… 猪狩守「で…松浦さん。率直に聞きますが…いったいバスターズはどの選手を選択するつもりなんですか」 松浦「まぁ、そう焦るな。今、私に問いたださなくとも直にわかる」 そう言い終わると、場内に放送が流れ出した。 『シャイニングバスターズ  第1回選択希望選手  東郷 和哉  投手  中部野球アカデミー』 松浦「これが…バスターズが希望する選手だ、守」 放送が終わった時点で会場内では至るところでざわめきが起き始める。 何故ならば、バスターズが……いや、松浦総司が東郷を選ぶことは想定外のことだったからだ。 猪狩守(まさか…松浦さんが彼を選ぶなんて……) そしてその一番の理由を知っているのが猪狩であった。
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