野球の道 way to the professional roads

ドラフト会議～the future my road sign～

そしてそんな馬鹿なムードで満ちているパワフル野球アカデミー。
それとは対照的に、もうすぐ始まろうとしているドラフト会議の会場は緊迫した空間となっていた。

それは来年からこのプロ野球界に新たなる制度が施行されるためでもあった。

今までプロ野球はセ・リーグ、パ・リーグの2リーグに分かれて全16球団で試合が行われていた。

しかし、それが来年からは『津々家バルカンズ』、『シャイニングバスターズ』の2球団が新規に加わることになっている。

さらに既存する『頑張パワフルズ』、『猪狩カイザース』、『極亜久やんきーズ』、『まったりキャットハンズ』の4球団と先の2球団を合わせ、この6球団でセ・リーグ、パ・リーグとは違う新しいリーグが開設された。

そしてその名は『レボリューション・リーグ』。
略して『レ・リーグ』が加わり日本プロ野球界は3リーグ制となったのだ。

この初めての試みに誰もが戸惑いを隠せずにいた。

今回から取られるこの制度は全く前例が無い。

成功する保証など無いに等しいものである。

それにもかかわらず、会場にいる猪狩守は平然とした面持ちでいた。

彼も来年から球界に復帰、さらにカイザースのプレイングマネージャーとして監督も兼ねることになっている。

そのために彼はこの場にいるのだった。