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「おい神屋」
「なんだ?」
「あの子とどういう関係だよ」
「どういう関係かはよくわからない」
「はっ!?なんだよそれ」
本当にわからない。
ただわかるのは、木から落ちた少女と同じ名前で、俺と同じ高校に通っていることくらいだ。
「僕はあの子、結構可愛いと思うんだよね~。今日、話しかけてお近づきになって、2人の愛の道を築くのだ~」
「はあー。お前はいつになっても変わんないな」
「ん、なんか言った?」
「ああ、お前は幸せ者だってな」
「あっそう。まあ~ねえ~
あっ、そうだ神屋」
「なんだ?」
「最近ここらへんで交通事故あったの知ってたか?」
交通事故?
「いや、知らない」
「結構大きな事故らしくてさ、今話題になってるよ」
「ふ~ん」
交通事故か。まっ俺には関係ねえな。
「あっそうだ池上、お前に告白したい人がいるそうだ」
「えっまじ!?どこどこ」
はあー。栗林はどこにいったのやら。
「おいっその子は誰だよ」
「いや、さっきのは嘘だ」
「はあざけんなよ」
「あははっ気にすんな」
今俺は池上の家にいる。
と、言ってもただのマンションだが。
親から見放されてるから家も普通で目立つものもない。
「そろそろ学校行く~?」
「ああ、そろそろ行くか」
もう3時間目が終わるところだな。
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