とある少年が一生懸命頑張る小説

ぷろろーぐ☆

あれはもう小学生の頃だっただろうか。

「ひっぐ…ぐすっ…」

学校の掃除時間、私は泣いていた。

対したことはない、転んで泣いていただけだ。

イジメられて、と言っても暴行などそういった悪質なモノではない。

掃除を真面目にしていなかった男子達を注意したら、「うっせーな！」と言われてスカートをめくられたのだ。

泣きそうになるのを我慢して怒った私はスカートをめくって逃げた男子達を追っているうちに、すっ転んでまたスカートがめくれて今度こそ泣いた。

先生が来て、男子達が「おい、お前謝ってこいよ」「嫌だよ、最初にスカートめくってやろうぜって言ったのお前だろ」など罪のなすり合いをしていたが、当時の私はパンツを見られたショックと転んだ痛さでそれどころではなかった。

そんな私の前に不思議な“女の子”が現れた。

それが私が“彼”に片思いを寄せた最初の瞬間だった。