兎はどうやって愛を求めるか

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『あっははは!!も、ヤバイ…腹筋が……くくっ…!!』 バシバシとイケメン運転手は扉を叩きながら腹を抱えて爆笑する。 目尻に浮かんだ涙を指で拭うと、運転手は深く息を吐いて私を見た。 なんだコイツ。 なにがそんなにおかしんだろ。 疑問を浮かべながら睨んでいると、再びぷっと吹き出す。 とことん失礼な奴だな、コノヤロウ。 『思った通りの子だね。気に入っちゃったよ、俺。』 『光。』 『そんなに睨まないで秋夜。大丈夫。すぐにはしないから♪』 しないって何だ、しないって。 一体、何をする気なんだ私に。 『それより秋夜、自己紹介した??』 『…めんどくせぇ。』 『でもしないと。子猫ちゃんが戸惑ってるよ?』 運転手はくすくすと笑い、私を見る。 さっきまで敬語だったのに、いきなりタメ口になってることはさておき。 子猫ちゃんって私か!? 私のことか!? ひとり怒りを押さえていると、男が口を開いた。 『一度しか言わねぇからよく聞けよ。』 男は私に向き直り、早口で言った。 『隼 秋夜(ハヤブサシュウヤ)。歳は26。仕事は俳優やってっけど、本職は北条財閥の社長。以上。』 ……(゜ロ゜; なんだコイツ、なんだコイツゥゥゥゥ!!!!(プチパニック) 『で、コイツは秘書の五十嵐 光(イガラシミツ)。俺の幼馴染みでもあり腐れ縁でもある変態男。』 『ちょっとシュウ!変態は余計だろ!?』 『シュウ言うな。それに俺は事実を言ったまでだ。』 『なにそれひでぇ~!!』 開いた口が塞がらないとは、まさにこのことだろう。 ほんとになんなの、この人たち――…
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