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暫くドアを叩いたり、ノブを何回か回したけど、結果は同じで。
体力も限界だったから、その場にずるずると座り込んだ。
「…クソヤロウ!!」
悔しさのあまり唇を噛みしめ、拳で床を叩く。
じん…と痛みがじわじわと沸き上がり、腕が痺れた。
何なんだアイツら。
誘拐した挙げ句、一緒に住めだなんて…っ
「っ、はぁ……」
一番にひっかかるのはやはり母さん。
そう言えば、光って人は私のことは言ったと言っていたな。
通りで電話もメールもないわけだ。
「見捨てられた…」
ふらふらと立ち上がり、ベッドに沈む。
沸き上がるのは悲しみと怒り。
私は声を殺し、ひとりで泣いた。
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