喪われた断片を欲しがる猫

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「いやっ!!」 秋夜さんを力一杯突き飛ばした。 秋夜さんはよろめき、力なく立ち尽くす。 ゾクゾクとした寒気が背中を走りぎゅっと唇を噛んだ。 なぜ彼は今、私を抱きしめた――? それに彼のにおい、どこかで…… 考えても見つからない“答” 頭の中がぐるぐる渦巻いて混乱しそうだ。 『…聞いたら後悔するぞ。』 「は?」 『俺がお前を、引き取ったこと。』
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