喪われた断片を欲しがる猫

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キラキラと、彼の後ろで光る夜景が目に染みる。 手で遮りながら窓に近づき、半分カーテンを閉めた。 そんな私を秋夜さんがずっと見つめていた。 視線がいたいんだよコノヤロー 「…話してください。」 『あ?』 「引き取った理由。私、なに聞いても驚きませんから。」 『…はぁ…』 秋夜さんはため息を吐くと、ゆっくりと口を開いた。 『お前の母親が言ったんだよ。引き取ってほしいって。』
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