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顔を洗ってスッキリした葛城と共に、地図に載っているCDショップへと向かう。
「新田さんが行きたいところはないの?」
「あたしも気になるCDがあったんで丁度いいですよ」
吹き抜けのホールから子供向けイベントを楽しむ子供たちの歓声が聞こえた。
家族連れやカップル、友達同士で来ている学生など、ショッピングモール内は人がいっぱい。
そんな中であたしと葛城は、果たして周りから恋人同士のように見えるのだろうかとふと考えた。
「新田さんはどんな音楽が好き?」
「え、好きな音楽、ですか?」
変なことを考えていたところに質問され、少し焦った。
「そ、そうですね……何と言うか、聴いた瞬間ビビビッときたもの、とか」
「直感的なんだね」
「そんな感じです。先生はどんなのが好きですか?」
「僕は懐かしい洋楽とかかな。歌の内容はそんなに理解してないけどね」
しばらく互いの好きな音楽の話をしていたら、CDショップに辿り着いた。
葛城が好きだと言う昔解散した海外の音楽グループのコーナーを二人で見て、あたしは気になっていたCDを視聴した。
そんな時、後ろから肩を叩かれる。
振り返った先に、クラスメイトの園山と七菜子の二人が立っていた。
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