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あれから、周りには内緒であたしと葛城は付き合っている。
といっても、今までと同じように部屋や準備室の掃除をしてあげたり、たまに買い物に出かけたり、がほとんどだ。
そんなある日の放課後、あたしは物理準備室で葛城とお茶を飲んでいた。
「新田さんは進路、どうするの?」
机に置いていた進路希望調査の用紙を見て、葛城がそんなことを聞いてきた。
「大学に進学します。それから、この間決めたことがあるんで先生にご報告しますね」
「なに?」
「春樹さん、あたしが高校卒業したら同棲しましょう」
一瞬停止した後、驚きの声を上げた葛城を見て、あたしは満面の笑みを浮かべた。
終
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