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灑娜の体から漂う香りに男も思わず流されかかる。
自ら口付けを交わすと、目の前にある灑娜のソレに吸い付いた。
「あッ……あァン……ぁん……。」
灑娜は艶っぽい声を上げながら、男の下を握り込んだ右手を動かす。
いよいよもって情事が始まるその瞬間、灑娜の右手が誤って男の腹に当たる。
「……うっ!!」
呻き声をあげて悶絶する男。
……やがて男は呼吸を整えポツリと一言。
「……はぁ……痛みで漸く目が醒め申した。灑娜殿、媚薬を塗っておられますな?」
これを聞いて灑娜は高笑い。
「アハハハハッ……、お主は益々面白い奴じゃ。この南蛮の媚薬、香りなどせんのじゃがな……。お主名はなんと申す?」
「……礫浦 兼続(サザラ カネツグ)と申します。」
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